警備会社・施設管理で無線機を使うなら?登録申請の手続きと選び方を行政書士が解説

警備会社・施設管理で無線機を使うなら?|フロル行政書士事務所

✏️ この記事の執筆者

フロル行政書士事務所(横浜)
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「警備業務で無線機を導入したいけど、免許は必要?」「ビル管理で複数フロアをカバーしたい」「契約先の施設にも無線機を持ち込みたい」

警備会社・施設管理業では、広いエリアでの迅速な連絡・指示が安全管理の要です。しかし無線機の種類によって必要な手続きが異なり、間違えると電波法違反になるリスクがあります。

この記事では、警備・施設管理業に特化した無線機の選び方と手続きを解説します。

所長 フロル

「複数の現場に無線機を持ち込みたい」「契約先のビルで使えるか確認したい」というご相談をいただきます。警備・施設管理業ならではの注意点がありますので、導入前にご確認ください。


目次

警備・施設管理業の無線機選びの特徴

警備・施設管理業では、以下のような特有の事情があります。

  • 複数の契約先施設に無線機を持ち込む
  • フロアや建物をまたいだ広範囲での通信が必要
  • 外部スタッフ・派遣警備員も使用する
  • 24時間・長時間の連続運用が必要
  • スタッフの位置情報を把握したい

これらのニーズに応える無線機の選択と、適切な手続きが重要です。


警備・施設管理業で使われる主な無線機の種類

スクロールできます
種類手続き通信距離の目安警備・施設管理での適性
特定小電力トランシーバー不要数百m程度小規模施設・同一フロア向け
デジタル簡易無線(登録局)登録申請数km程度最も普及・複数施設への持ち込みOK
IP無線機不要全国(携帯回線)広域・複数拠点間の連絡に最適
Wi-Fiトランシーバー不要Wi-Fiエリア内ビル内・施設内での安定通信に有効

①特定小電力トランシーバー(手続き不要)

向いているケース

  • 小規模店舗・クリニック・マンションの施設管理
  • 同一フロア内・隣接エリアの連絡

注意点

  • 通信距離が短く(最大500m程度)、大型施設・複数階では不向き
  • 混信が起きやすい

②デジタル簡易無線(登録局)【警備・施設管理で最も普及】

警備業・施設管理業で最も広く使われているのがこの登録局です。

警備・施設管理業で登録局が選ばれる理由

複数の契約先に持ち込める 登録局は「登録した者以外でも使用できる」という特性があるため、自社で登録した無線機を複数の契約先施設に持ち込んで使用することが可能です。これは建設現場記事でも触れた「免許局」との大きな違いです。

台数を柔軟に増やせる 警備案件の増減に合わせて台数を調整しやすく、包括登録を利用すれば複数台をまとめて管理できます。

防塵・防水性能の高い機種が揃っている 雨天・屋外での警備業務にも対応できる堅牢な機種が多くあります。

必要な手続き

  • 個別登録(1台ずつ登録)または包括登録(2台以上を一括で登録)
  • 包括登録の場合、無線局の開設後15日以内に開設届の提出が必要
  • 有効期間は5年間。満了前に更新(再登録)が必要

③IP無線機(手続き不要)

携帯電話の通信回線を利用した無線機で、免許・登録は不要です。

警備・施設管理業での活用例

  • 複数の離れた現場をまたぐ広域連絡
  • 本部と各現場の統括管理
  • GPS機能を使ったスタッフの位置情報管理

注意点

  • 携帯電話の電波が届かない地下・電波の弱いエリアでは使用不可
  • 毎月の通信費(月額料金)が発生する

④Wi-Fiトランシーバー(手続き不要)

施設内のWi-Fi(無線LAN)環境を利用して通信するタイプで、免許・登録は不要です。

向いているケース

  • 大型商業施設・病院・ホテルなど、Wi-Fi環境が整った施設内での管理業務
  • 高層ビル・複数階にわたる施設内連絡
  • 遮蔽物が多く、電波が届きにくい建物内

注意点

  • Wi-Fiのアクセスポイント外では使用不可
  • 施設のWi-Fi環境への接続について、契約先の許可が必要な場合がある

警備・施設管理業ならではの注意点

①「契約先の施設に持ち込む」場合の手続き確認

登録局であれば、自社で登録した無線機を契約先施設に持ち込んで使用することは可能です。ただし「どの施設で使用するか」が登録内容と大きく異なる場合や、施設側が独自のチャンネル管理をしている場合は、事前の確認・調整が必要です。

②外部スタッフ・派遣警備員への貸し出し

登録局は「登録した者以外でも使用可能」ですが、これは無秩序に誰でも使ってよいという意味ではありません。貸し出す側には適切な管理義務があります。誰に貸し出したか、どの施設で使用したかを記録・管理する体制を整えることが重要です。

③24時間運用に対応したバッテリー管理

警備業では長時間・夜間の運用が前提になります。連続使用時間が長い機種の選定と、予備バッテリーの準備が実務上重要です。

④GPS位置情報機能の活用

IP無線機の中には、スタッフの位置情報をリアルタイムで把握できるGPS機能を備えた機種があります。大規模施設や広域警備での安全管理・効率化に役立ちます。ただしGPS機能の使用にあたっては、スタッフへの事前説明と同意取得が必要です。

⑤5年ごとの更新を忘れずに

デジタル簡易無線(登録局)の有効期間は5年です。更新を怠ると電波法違反になります。複数台を管理している場合、登録日がバラバラになりがちなので、一括で管理できる台帳の整備をおすすめします。


施設の規模・形態別の選び方

小規模施設(マンション管理・小型店舗等)

特定小電力トランシーバーで十分なことが多い。手続き不要でコストも低い。

中規模施設(商業ビル・病院・学校等)

デジタル簡易無線(登録局)またはWi-Fiトランシーバー。施設内の電波環境に応じて選択。

大規模・複数拠点(大型商業施設・複数現場の巡回警備等)

デジタル簡易無線(登録局)+IP無線機の併用が有効。現場内はデジタル簡易無線、拠点間はIP無線で対応する使い分けが実務的。


登録申請の流れ(デジタル簡易無線・登録局の場合)

STEP1|無線機の選定・購入 技適マークのある機種を選ぶ。登録局(351MHz帯)であることを確認。

STEP2|登録申請書の作成・提出 管轄の総合通信局(横浜市・神奈川県内なら関東総合通信局)に申請。電子申請も可能。

STEP3|登録状の交付 審査が完了すると登録状が交付されます。

STEP4|開設届の提出(包括登録の場合) 無線局の開設後15日以内に提出。

STEP5|電波利用料の納付

STEP6|5年ごとの更新(再登録) 有効期間満了前に更新手続きを行います。


まとめ

  1. 警備・施設管理業ではデジタル簡易無線(登録局)が最も実務に合った選択肢
  2. 登録局は「複数の契約先施設への持ち込み」「外部スタッフへの貸し出し」が可能
  3. 広域・複数拠点にはIP無線機、施設内の安定通信にはWi-Fiトランシーバーも有効
  4. 貸し出した無線機の管理記録を整備しておくことが重要
  5. 登録局の有効期間は5年間。複数台を管理する場合は台帳で一括管理を
  6. GPS位置情報機能の活用でスタッフ管理・安全管理の効率化も可能

「どの無線機を選べばいいか分からない」「登録申請の手続きを任せたい」という方はご相談ください。


無線局の登録申請はフロルへ

フロル行政書士事務所の代表は、第一級陸上無線技術士の資格を保有しており、無線局の登録申請をワンストップでサポートします。

「複数台まとめて登録したい」「5年ごとの更新管理を任せたい」という方も、お気軽にご相談ください。

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📋 無線局免許の基本については無線局免許とは?総論記事もあわせてご覧ください。


免責事項 本記事は令和8年(2026年)7月時点の情報をもとに作成しています。手数料・手続きの詳細は変更される場合がありますので、申請前に必ず総務省電波利用ポータルサイトまたは関東総合通信局にご確認ください。本記事の内容に基づいて生じた損害等について、当事務所は責任を負いかねます。


廣岡 慶之
フロル行政書士事務所 代表行政書士
フロル行政書士事務所 代表行政書士の廣岡慶之です。鉄道会社にて駅工事設計・官公署との調整など安全運行を支える業務に従事。その後、コンサルティング会社勤務を経て行政書士として独立。行政書士のほか、FP・IT資格・簿記を保有し、手続き支援にとどまらない経営・資産形成アドバイスが強みです。「想いを形に。未来を設計する。」をモットーに、起業から人生設計まで伴走型でサポートします。
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