相続手続きに必要な戸籍謄本とは?種類・取り方・注意点を行政書士が解説

相続手続きに必要な戸籍謄本とは?|フロル行政書士事務所

✏️ この記事の執筆者

フロル行政書士事務所(横浜)
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親が亡くなって相続手続きを始めようとしたとき、まず必ずと言っていいほど必要になるのが「戸籍謄本」です。

しかし「どの種類が必要なのか」「どこでもらえるのか」「何通必要なのか」と、戸惑う方がとても多い書類でもあります。

この記事では、相続手続きで必要な戸籍謄本の種類・取り方・注意点をわかりやすく解説します。

所長 フロル

「戸籍謄本を集めたら、思っていたより時間も手間もかかった」というお声をよくいただきます。特に被相続人が転籍を繰り返していた場合は複数の役所への請求が必要になります。お困りの方はお気軽にご相談ください。


目次

相続手続きで戸籍謄本が必要な理由

相続手続きでは「誰が相続人なのか」を証明する必要があります。戸籍謄本には、結婚・離婚・出産・養子縁組・死亡などの情報が記録されており、これを確認することで法定相続人を確定できます。

家族が知らない婚外子や養子が発覚することもあるため、戸籍を丁寧に追う作業は相続手続きの最初の重要なステップです。

戸籍謄本が必要な主な相続手続き

  • 預貯金の払い戻し・名義変更(銀行・ゆうちょ銀行等)
  • 不動産の相続登記(法務局)
  • 相続税の申告(税務署)
  • 相続放棄・限定承認の申述(家庭裁判所)
  • 有価証券の名義変更

相続手続きで必要な戸籍謄本の種類

相続手続きで必要な戸籍謄本は、大きく2種類に分かれます。

①被相続人(亡くなった方)の「出生から死亡までの連続した戸籍謄本」

法定相続人を確定するために、被相続人が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍が必要です。

戸籍には以下のような種類があります:

スクロールできます
種類内容
戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)現在の戸籍(コンピュータ化後)
除籍全部事項証明書(除籍謄本)全員が除籍されて閉鎖された戸籍
改製原戸籍謄本(通称:はらこ)法改正前の古い様式の戸籍

被相続人が結婚・転籍・養子縁組等を経ている場合、複数の市区町村にまたがって戸籍が存在することがあります。亡くなった時点の戸籍から順番に過去に遡って取得していく作業が必要です。

💡 出生から死亡までの戸籍謄本が求められることが多いですが、ゆうちょ銀行などでは、婚姻(初婚・未婚の場合は16歳)から死亡までの戸籍で足りる場合があります。戸籍がどこまで必要かは、手続き先に事前確認しましょう。

②相続人全員の「現在の戸籍謄本」

相続人が生存していることを確認するために、相続人全員の現在の戸籍謄本が必要です。

ただし、被相続人の死亡が記載された戸籍に相続人も記載されている場合は、改めて取り寄せる必要がないこともあります。


戸籍謄本の取り方

方法①:窓口で取得する

戸籍謄本は本籍地のある市区町村役場の窓口で取得できます。

必要なもの

  • 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証・パスポート等)
  • 戸籍証明書等交付申請書(窓口に備え付けあり)
  • 手数料(戸籍謄本1通:450円、除籍謄本・改製原戸籍謄本1通:750円)

💡 2024年3月1日から「広域交付制度」がスタート!
以前は戸籍謄本を取得するためには、本籍地のある市区町村役場に行く必要がありましたが、2024年3月1日から全国どこの市区町村役場でも戸籍謄本を請求できるようになりました(広域交付制度)。 例えば、横浜市に住んでいながら被相続人の本籍地が北海道にある場合でも、横浜市の市区町村役場で一括して請求できます。これにより手間が大幅に削減されました。

⚠️ ただし広域交付制度には注意点があります

  • 郵送での請求はできません(必ず窓口への来庁が必要)
  • 代理人による請求はできません(本人が直接来庁する必要がある)
  • コンピュータ化されていない一部の古い戸籍(紙で管理されているもの)は広域交付の対象外となるため、従来通り本籍地の自治体へ請求する必要があります。

方法②:郵送で取得する

本籍地が遠方の場合や、窓口に行く時間がない場合は郵送での請求が可能です。

郵送請求に必要なもの

  • 戸籍証明書等交付申請書(各市区町村のホームページからダウンロード)
  • 本人確認書類のコピー
  • 定額小為替(手数料分)
  • 返信用封筒(切手を貼り、住所氏名を記入)

⚠️ 広域交付制度は郵送には対応していないため、郵送の場合は引き続き各本籍地へ個別に請求する必要があります。

方法③:マイナポータルでオンライン請求(一部対応)

マイナンバーカードを持っている方は、マイナポータルから一部の自治体に対してオンラインで戸籍証明書の交付を請求できます。ただし、対応している自治体が限られているため、事前に確認が必要です。

方法④:行政書士に依頼する

行政書士は「職務上請求書」を使って、依頼者に代わって戸籍謄本を取得することができます。

行政書士への依頼が特に有効なケース

  • 被相続人が転籍を繰り返しており、複数の市区町村への請求が必要な場合
  • 窓口に行く時間がない場合
  • どこまで遡れば良いか判断できない場合
  • 相続手続き全体を任せたい場合

法定相続情報一覧図を活用しよう

複数の相続手続きが必要な場合、同じ戸籍謄本の束を何度も各窓口に提出するのは大変です。そこで活用したいのが「法定相続情報一覧図」です。

法定相続情報一覧図とは、法務局(登記所)に戸籍謄本一式を提出すると、相続関係を一覧にした図に法務局の認証文が付いた写し無料で交付してもらえる制度です。

活用するメリット

  • 各種相続手続きで戸籍謄本の束の代わりとして使用できる
  • 何通でも無料で交付してもらえるため、複数の手続きを同時並行で進められる(例:ゆうちょ銀行・普通銀行・証券会社に一斉提出)
  • 手続き先が多いほどメリットが大きい
  • 5年以内であれば再交付も無料
  • 戸籍謄本の原本を手元に残しておける

💡 行政書士も作成をサポートできます
法定相続情報一覧図の作成申出(法務局への申請)は、行政書士も代理で行うことができます。


戸籍謄本が多くなるケース・注意点

①被相続人が転籍・結婚・離婚を繰り返していた場合

本籍地が変わるたびに別の戸籍が作られるため、複数の市区町村から戸籍謄本を取り寄せる必要があります。転籍が多い方の場合、10通以上になることも珍しくありません。

②代襲相続がある場合

被相続人の子がすでに亡くなっており、孫が相続する場合(代襲相続)は、亡くなった子の出生から死亡までの戸籍謄本と代襲相続人(孫)の戸籍謄本も必要です。

③兄弟姉妹が相続人になる場合

子がなく直系尊属も亡くなっている場合、兄弟姉妹が相続人になります。この場合は被相続人の両親の出生から死亡までの戸籍謄本も必要になり、書類の量がさらに増えます。

④本籍地の市区町村が合併している場合

古い戸籍の本籍地が、市町村合併で別の市区町村に編入されていることがあります。この場合は編入先の市区町村に請求することになります。


まとめ

  1. 相続手続きには「被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本」と「相続人全員の現在の戸籍謄本」が必要
  2. 2024年3月1日から広域交付制度がスタートし、全国どこの役所でも請求できるようになった(ただし窓口のみ・本人のみ
  3. 郵送請求は引き続き各本籍地への個別請求が必要
  4. 複数の相続手続きがある場合は法定相続情報一覧図の活用が便利
  5. 転籍が多い・代襲相続がある等の複雑なケースは、行政書士への依頼も検討を

戸籍謄本の取得・相続手続きのご相談はフロルへ

フロル行政書士事務所では、戸籍謄本の取得代行・法定相続情報一覧図の作成申出・ゆうちょ銀行をはじめとした各種相続手続きのサポートを行っています。

「どこまで戸籍を遡れば良いか分からない」「複数の役所への請求が大変」という方も、お気軽にご相談ください。

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免責事項 本記事は令和8年7月時点の情報をもとに作成しています。手続きの詳細は変更される場合がありますので、申請前に必ず各市区町村役場・法務局等の公式情報をご確認ください。本記事の内容に基づいて生じた損害等について、当事務所は責任を負いかねます。


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廣岡 慶之
フロル行政書士事務所 代表行政書士
フロル行政書士事務所 代表行政書士の廣岡慶之です。鉄道会社にて駅工事設計・官公署との調整など安全運行を支える業務に従事。その後、コンサルティング会社勤務を経て行政書士として独立。行政書士のほか、FP・IT資格・簿記を保有し、手続き支援にとどまらない経営・資産形成アドバイスが強みです。「想いを形に。未来を設計する。」をモットーに、起業から人生設計まで伴走型でサポートします。
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