建設現場でトランシーバーを使うなら免許は必要?種類の選び方と手続きを行政書士が解説

建設現場でトランシーバーを使うなら免許は必要?|フロル行政書士事務所

✏️ この記事の執筆者

フロル行政書士事務所(横浜)
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「現場でトランシーバーを導入したいけど、免許って必要なの?」「どの種類を選べばいいか分からない」

建設現場は広く、騒音が大きく、重機の稼働など危険が多い環境です。作業員間の迅速・確実な連絡手段として、トランシーバー(無線機)は欠かせない存在です。しかし、無線機の種類によって「免許が必要なもの」「登録だけでよいもの」「手続き不要で使えるもの」と、大きく3つに分かれます。

間違った選択をすると電波法違反になるリスクがあるため、導入前にしっかり確認しておきましょう。


所長 フロル

「現場で使っている無線機、免許取ってますか?」という問いに即答できない建設会社さんも少なくありません。第一級陸上無線技術士の資格を持つ行政書士として、正確な手続きをサポートします。


目次

建設現場でよく使われる無線機の種類

建設現場で使用される主な無線機は以下の4種類です。それぞれ必要な手続きが異なります。

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種類手続き通信距離の目安特徴
特定小電力トランシーバー不要数百m程度免許・登録なしで使える
デジタル簡易無線(登録局)登録申請数km程度建設現場で最も普及している
デジタル簡易無線(免許局)免許申請数km程度登録局より厳格な運用
IP無線機不要全国(携帯回線利用)月額費用が発生する

①特定小電力トランシーバー(手続き不要)

出力が非常に小さく(10mW以下)、免許も登録も不要で購入後すぐに使えるトランシーバーです。

向いているケース

  • 同一フロア内・隣接する場所での連絡
  • 小規模な工事現場(障害物が少ない環境)

注意点

  • 通信距離は見通しの良い場所で最大500m程度。障害物が多い建設現場では大幅に短くなることがある
  • 同じチャンネルを使用する他の特定小電力トランシーバーと混信することがある

②デジタル簡易無線(登録局)【建設現場で最も普及】

建設現場・警備・物流など、幅広い業務用途で最も普及している無線機です。出力は5W程度で、見通しの良い環境では数kmの通信が可能です。

必要な手続き 登録申請が必要ですが、免許審査は不要です。

  • 個別登録:無線機1台ずつ登録する方法
  • 包括登録:2台以上を一括で登録する方法(2台以上の場合はこちらが一般的)

包括登録の場合、無線局の開設後15日以内に開設届の提出が必要です。

登録局の特徴

  • 登録した会社・団体に所属しない人でも使用できる(例:協力会社への貸し出しが可能)
  • 防塵・防水性能が高い機種が多く、過酷な建設現場環境に対応
  • 有効期間は5年間。満了前に更新(再登録)の手続きが必要

⚠️ アナログ簡易無線(350MHz帯・400MHz帯)は2024年11月末で使用終了
400MHz帯・350MHz帯のアナログ方式の簡易無線局は、2024年11月30日をもって使用期限が終了しています。2024年12月1日以降にこれらの周波数で電波を発射すると電波法違反(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)となります。デュアル方式(デジアナ機)の場合もアナログ波が出ないよう停波設定が必要です。なお、150MHz帯(VHF)のアナログ簡易無線は対象外で引き続き使用できます。まだ移行が済んでいない場合は速やかに対応が必要です。


③デジタル簡易無線(免許局)

登録局と同様のデジタル簡易無線ですが、こちらは免許申請が必要な免許局タイプです。

登録局との主な違い

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項目登録局免許局
手続き登録申請免許申請
利用者登録者以外も使用可免許を受けた者に所属する人のみ
他社への貸出可能原則不可

⚠️ 免許局の無線機を、免許を受けた法人に所属しない協力会社や外部スタッフが使用すると、電波法違反になる可能性があります。複数の会社が混在する建設現場では特に注意が必要です。


④IP無線機(手続き不要)

携帯電話の通信回線を利用した無線機で、免許・登録は不要です。

向いているケース

  • 複数の現場にまたがる広域連絡
  • 資材置き場など離れた拠点との連絡

注意点

  • 携帯電話の電波が届かない場所(山間部・地下・鉄筋の多い建物内)では使用不可
  • 毎月の通信費(月額料金)が発生する
  • GPS位置情報機能を備えた機種もあり、作業員の安全管理にも活用できる

建設現場での無線機選びのポイント

①現場の広さと環境で選ぶ

  • 狭い現場・同一フロア内:特定小電力トランシーバーで十分なケースも
  • 屋外の広い現場:デジタル簡易無線(登録局)が最も使いやすい
  • 複数現場・広域連絡:IP無線機の方が柔軟

②現場に複数の会社が入る場合は「登録局」を選ぶ

建設現場では元請け・下請け・協力会社など複数の会社が混在することが多くあります。この場合、免許局は協力会社の作業員が使用できないため、他社への貸し出しが可能な登録局を選ぶのが実務上の正解です。

③「技適マーク」のない無線機は使用禁止

海外から輸入した安価な無線機や、インターネット通販で購入した製品の中には、日本の技術基準(技適)に適合していないものがあります。技適マークのない無線機を使用すると、電波法違反として処罰の対象になります。必ず技適マークが付いた製品を使用しましょう。


登録・免許申請の手続きの流れ

デジタル簡易無線(登録局)の場合

STEP1|登録申請書の作成・提出 管轄の総合通信局(横浜市・神奈川県内なら関東総合通信局)に登録申請書を提出します。電子申請も可能です。

STEP2|登録状の交付 審査が完了すると登録状が交付されます。

STEP3|開設届の提出(包括登録の場合) 無線局の開設後15日以内に開設届を提出します。

STEP4|電波利用料の納付 登録後は電波利用料の納付が必要です。

STEP5|5年ごとの更新(再登録) 有効期間満了前に更新の手続きを行います。


よくある失敗:「レンタルなら免許不要?」

建設現場でトランシーバーをレンタルして使用するケースもありますが、注意が必要です。

  • 登録局のレンタル:レンタル業者が包括登録を取得していれば、利用者側の手続きは不要なことが多い
  • 免許局のレンタル:利用者側での免許申請が必要になるケースがある

レンタル契約の前に、「登録局か免許局か」「利用者側に手続きが必要か」を必ずレンタル業者に確認してください。


まとめ

  1. 建設現場で使う無線機は「手続き不要」「登録申請のみ」「免許申請が必要」の3種類に分かれる
  2. 建設現場で最も普及しているのはデジタル簡易無線(登録局)。複数社が混在する現場では他社への貸し出しが可能な登録局一択
  3. アナログ簡易無線は2024年11月末で使用終了。引き続き使用すると電波法違反
  4. 免許局の無線機を、免許を受けた会社に所属しない作業員が使うと電波法違反のリスクがある
  5. 登録・免許の有効期間は5年間。更新を忘れずに
  6. 技適マークのない無線機の使用は禁止

「どの無線機を選べばいいか分からない」「登録・免許の申請手続きを任せたい」という方はご相談ください。


無線局の登録・免許申請はフロルへ

フロル行政書士事務所の代表は、第一級陸上無線技術士の資格を保有しており、無線局の登録・免許申請をワンストップでサポートします。

「現場で使っている無線機の免許・登録が取れているか確認したい」「新規に無線機を導入するにあたって手続きを任せたい」という方は、お気軽にご相談ください。

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📋 無線局免許の基本については無線局免許とは?総論記事もあわせてご覧ください。


免責事項 本記事は令和8年7月時点の情報をもとに作成しています。手数料・手続きの詳細は変更される場合がありますので、申請前に必ず総務省電波利用ポータルサイトまたは関東総合通信局にご確認ください。本記事の内容に基づいて生じた損害等について、当事務所は責任を負いかねます。


廣岡 慶之
フロル行政書士事務所 代表行政書士
フロル行政書士事務所 代表行政書士の廣岡慶之です。鉄道会社にて駅工事設計・官公署との調整など安全運行を支える業務に従事。その後、コンサルティング会社勤務を経て行政書士として独立。行政書士のほか、FP・IT資格・簿記を保有し、手続き支援にとどまらない経営・資産形成アドバイスが強みです。「想いを形に。未来を設計する。」をモットーに、起業から人生設計まで伴走型でサポートします。
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