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フロル行政書士事務所(横浜)
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「やっと運送業の許可が下りた…!これで明日からトラックを走らせて大丈夫ですよね?」
「運行管理者って資格がいるらしいけど、うちの規模でも必要なの?」
「整備管理者は整備士の免許がないと選任できないんでしょ?」
一般貨物自動車運送事業の許可を取得したばかりの事業者様から、こうしたご質問をよくいただきます。実は、運送業許可は「トラックを走らせるためのスタートライン」に立っただけであり、許可が下りたあとにもクリアすべき重要な手続きが残っています。その代表格が、今回解説する「運行管理者」と「整備管理者」の選任です。
所長 フロル許可が出た瞬間がゴールだと思われがちですが、実は運送業はここからが本番なんです!一緒に押さえていきましょう
一般貨物自動車運送事業の許可を取得しても、それだけでは運送を開始できません。貨物自動車運送事業法及び関連省令により、運行管理者・整備管理者の選任、事業用自動車の登録、任意保険への加入等の準備を整えたうえで、運輸支局へ「運輸開始届出」を提出して初めて事業を開始できます。許可日から1年以内に運輸を開始しないと、許可そのものが取り消される可能性があるため、これらの手続きは逆算してスケジュールを組むことが大切です。
営業所ごとの点呼、乗務割の作成、過労運転防止、事故防止などを統括管理する責任者です。貨物自動車運送事業輸送安全規則に基づき、営業所ごとに一定数の選任が法律上義務付けられています。
| ルート | 内容 |
|---|---|
| 試験合格ルート | 国土交通大臣が実施する「運行管理者試験(貨物)」に合格し、運行管理者資格者証の交付を受ける |
| 実務経験・基礎講習 | 運行管理の実務経験や基礎講習の受講だけでは資格者証は取得できず、資格者証の交付には試験合格が必須である点に注意が必要 |
| 保有事業用自動車の台数 | 必要な運行管理者数 |
|---|---|
| 1〜29両 | 1人 |
| 30〜59両 | 2人 |
| 60〜89両 | 3人 |
| 以降 | 30両増えるごとに1人ずつ追加 |
運行管理者資格者証を持つ者が営業所に不在のまま運行を行うと、監査で厳しい行政処分の対象となります。急な退職・異動があった場合も、代わりの資格者を速やかに選任する必要があります。
運行管理者の業務負担を軽減するため、一定の要件を満たす者を「運行管理者補助者」として選任し、点呼などの一部業務を分担させることができます。営業所の規模が大きい場合や、24時間稼働している場合には積極的に活用したい制度です。
車両の日常点検・定期点検・整備管理を統括する責任者です。道路運送車両法及び貨物自動車運送事業法に基づき、事業用自動車の保有台数が5両以上(被けん引車を除く)の営業所ごとに選任が義務付けられています。5両未満の営業所では選任義務はありませんが、点検整備を実施する責任自体がなくなるわけではありません。
| ルート | 内容 |
|---|---|
| 整備士資格ルート | 自動車整備士技能検定1級・2級・3級のいずれかの資格を有する者 |
| 実務経験ルート | 整備等に関する実務経験2年以上を有し、かつ地方運輸局長が認定する「整備管理者選任前研修」を修了した者 |
整備管理者は営業所に所属し、日常的に車両の状態を把握できる立場にある必要があるため、外部の整備工場の担当者を名義上選任することは認められません。あくまで自社の従業員(役員を含む)から選任する必要があります。
STEP1 許可取得
一般貨物自動車運送事業の許可を取得します。
STEP2 運行管理者・整備管理者の要件確認と社内選任
資格者証・実務経験・研修修了状況などを確認し、社内で正式に選任します。
STEP3 選任届出書の提出
整備管理者については、選任後15日以内に「整備管理者選任届出書」を管轄の運輸支局へ提出する必要があります。運行管理者については、選任後遅滞なく(実務上は概ね1週間以内が目安)「運行管理者選任届出書」を管轄の運輸支局へ提出します。両者で期限の根拠となる規定が異なる点に注意してください。
STEP4 車両登録・保険加入等の準備
事業用自動車の登録、任意保険(対人賠償無制限等)への加入、運賃料金設定届出などを行います。
STEP5 運輸開始届出
すべての準備が整ったら、運輸開始届出書を運輸支局へ提出し、正式に事業を開始します。
「許可取得後、開業準備の忙しさにかまけて運行管理者の選任届出を後回しにしていたところ、巡回指導の際に未選任の状態を指摘され、是正が完了するまで一部車両の運行を停止せざるを得なかった」
許可を取得したばかりの事業者様から、このようなお話を伺うことがあります。
運行管理者・整備管理者の未選任、あるいは実態を伴わない「名義のみの選任」は、監査で発覚した場合、車両停止処分や事業停止処分といった重い行政処分の対象となり得ます。選任は書類上の届出で終わらせず、実際に業務を遂行できる体制を整えたうえで行うことが不可欠です。
運送業許可の取得はゴールではなく、事業開始に向けたスタートラインです。運行管理者・整備管理者の選任〜届出〜運輸開始届出までを一連の流れとして押さえ、期限内に確実に進めることが、安全な事業運営と行政処分リスクの回避につながります。要件確認や書類作成でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、令和8年(2026年)9月時点の法令等に基づいて作成しています。制度は改正される可能性がありますので、最新の情報は国土交通省及び管轄の運輸支局にご確認ください。また、運行管理者・整備管理者の業務に付随する乗務員の労働時間管理・36協定の締結など、社会保険労務士の独占業務に該当する労務関連手続きの代理は行政書士業務の範囲外です。必要に応じて社会保険労務士等の専門家と連携してご案内いたします。

