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フロル行政書士事務所(横浜)
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「健康麻雀のお店を始めたいけど、賭け事はしないから許可なんて要らないですよね?」
「地域の高齢者向けに、健康麻雀サロンを開きたいと思っているけど、何から手をつければいいのか分からない」
「知り合いの雀荘は風俗営業の許可を取っていたと聞いたけど、うちは『健康麻雀』だから対象外のはず…」
横浜エリアで健康麻雀教室・サロンの開業をお考えの方から、こうしたお声をよくいただきます。実は「健康麻雀だから大丈夫」というのは、法律上は誤解であることが少なくありません。今回は、健康麻雀施設が満たすべき9つの要件を、セルフチェックリスト形式で解説します。
所長 フロル「賭けてないから関係ない」は要注意な思い込みかも…?一緒にチェックリストで確認していきましょう!
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下「風営法」)では、「客に麻雀卓その他の遊技設備を設けて客に遊技をさせる営業」を第2条第1項第4号の営業(いわゆる「マージャン店」)として、都道府県公安委員会の許可を受けなければならないと定めています。
ここで重要なのは、この規定は賭け事(賭博)を行っているかどうかを問わないという点です。健康麻雀は「お金を賭けない・お酒を飲まない・タバコを吸わない」をコンセプトにした麻雀ですが、店舗に麻雀卓を設置して客に遊技をさせる営業形態そのものが規制の対象になります。したがって、健康麻雀サロンであっても、原則として風俗営業許可(4号営業)の取得が必要です。
⚠️ただし、カルチャーセンターの講座の一環として実施する場合や、会員から遊技の対価を徴収せず営業性が認められない場合など、実態によっては対象外と判断されることもあります。この判断は個別の事情によって大きく異なるため、開業前に必ず所轄警察署の生活安全課へ事前相談することをおすすめします。
風俗営業許可(マージャン店)を取得するためには、大きく分けて「人的要件」「場所的要件」「構造・設備要件」「運営上の要件」の4分野、合計9つの要件を満たす必要があります。まずは一覧表でセルフチェックしてみましょう。
| No. | 要件 | 概要 |
|---|---|---|
| 1 | 申請者の欠格事由 | 成年被後見人、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、一定の前科がある者などに該当しないこと |
| 2 | 管理者の選任・欠格事由 | 営業所ごとに管理者を1名選任し、その管理者も欠格事由に該当しないこと |
| 3 | 場所的制限(用途地域) | 住居専用地域など、条例で営業が禁止されている地域に該当しないこと |
| 4 | 保全対象施設からの距離制限 | 学校・図書館・病院・児童福祉施設などから、条例で定める一定距離以上離れていること |
| 5 | 客室の床面積基準 | 客室1室あたりの床面積が原則33㎡以上であること(条例による) |
| 6 | 照明設備の照度基準 | 客室内の照度が10ルクスを超えていること |
| 7 | 見通しを妨げる設備の禁止 | 外部からの見通しを妨げる高いパーティションや装飾などを設けていないこと |
| 8 | 騒音・振動防止基準 | 周囲の生活環境を害するような騒音・振動を発生させない構造・設備であること |
| 9 | 営業時間・年少者立入制限 | 条例で定める営業時間を遵守し、18歳未満の者を立ち入らせないための表示等を行っていること |
特に見落とされがちなのが「5. 客室の床面積基準」です。物件全体の床面積は十分でも、内部をパーティションで区切って複数の客室にした結果、1室あたりの床面積が基準を下回ってしまうケースがあります。
実際にご相談いただいた事例では、フロア全体は60㎡以上あったものの、間仕切りで3部屋に分けたことで1室あたり20㎡程度しか確保できておらず、レイアウトの見直しが必要になったことがありました。物件を契約する前に、間取り図の段階で床面積の基準をクリアできるか確認しておくことが重要です。
管理者は営業所に常駐し、風俗営業の適正な運営を管理する重要な役割を担います。申請者本人が管理者を兼務することも可能ですが、複数店舗を展開する場合は、店舗ごとに専任の管理者を置く必要がある点に注意しましょう。
実際に許可を取得するまでの大まかな流れをSTEP形式でご紹介します。
STEP1:事前相談
所轄警察署の生活安全課へ、物件の図面を持参して事前相談を行います。この段階で9つの要件をクリアできそうか、大枠を確認してもらえます。
STEP2:申請書類の準備
営業所の平面図、照明配置図、周辺の見取図、住民票、法人の場合は登記事項証明書・定款など、必要書類を準備します。
STEP3:申請書の提出
所轄警察署を経由して、都道府県公安委員会宛に申請書を提出します。
STEP4:実査(現地確認)
警察官による現地確認(実査)が行われ、図面通りの構造・設備になっているかがチェックされます。
STEP5:許可証の交付・営業開始
審査が完了すると許可証が交付され、正式に営業を開始できます。標準処理期間は申請から約55日程度とされていますが、地域や時期によって前後することがあります。
「うちは健康麻雀だから」と自己判断して許可を取らずに営業を続けた場合、風営法違反として摘発される可能性があります。無許可で風俗営業を行った場合、風営法上、5年以下の拘禁刑又は1,000万円以下の罰金(併科されることもあります。法人の場合は両罰規定により3億円以下の罰金)の対象となり得ます(令和7年6月28日施行の改正風営法により罰則が強化されています)。また、行政処分として営業停止命令が出される可能性もあり、地域での信用にも大きな影響を及ぼしかねません。開業前の段階で、必ず専門家や所轄警察署に確認することを強くおすすめします。
健康麻雀施設であっても、賭け事の有無にかかわらず、麻雀卓を設置して客に遊技をさせる営業は風営法上の「マージャン店」(4号営業)に該当し、原則として風俗営業許可が必要です。今回ご紹介した9つの要件—人的要件、場所的要件、床面積や照度などの構造・設備要件、営業時間などの運営上の要件—を、物件契約前の段階からセルフチェックしておくことで、後々のレイアウト変更や許可取得の遅れといったトラブルを防ぐことができます。
本記事の内容は、投稿(令和8年9月)時点の情報に基づいて作成しています。風俗営業許可の具体的な要件(床面積・距離制限・営業時間等)は、都道府県ごとの条例により異なる場合がありますので、実際の申請にあたっては必ず所轄警察署の生活安全課及び管轄の公安委員会にご確認ください。

