深夜0時以降も営業したい!深夜酒類提供飲食店営業の届出を神奈川県行政書士が解説

深夜酒類提供飲食店営業の届出|フロル行政書士事務所

✏️ この記事の執筆者

フロル行政書士事務所(横浜)
許認可・会社設立・補助金申請・相続のご相談は
🌸 フロル行政書士事務所の公式サイトへ


「バーを開きたいけど、深夜まで営業するには何が必要?」 「スナックで深夜0時以降もお酒を出したいんだけど、許可が必要?」

深夜営業のバー・居酒屋・スナックを開業しようとすると、必ず直面するのが「深夜酒類提供飲食店営業」の届出です。「許可」ではなく「届出」なので、風俗営業許可より手続きはシンプルですが、要件や注意点を知らないと開業スケジュールが狂うことも。

所長 フロル

深夜0時以降も営業したいなら、「許可」ではなく「届出」でOKです😄ただし、バーやスナックなどの接待を行う場合は別途風俗営業許可(1号営業)が必要になりますよ!

この記事では、神奈川県でバー・居酒屋・スナック(接待なし)などを深夜営業するために必要な「深夜酒類提供飲食店営業届出」について、要件・必要書類・届出の流れ・開業後の注意点まで行政書士がわかりやすく解説します。


目次

深夜酒類提供飲食店営業とは?

風営法第2条第13項第4号では、深夜酒類提供飲食店営業を次のように定義しています。

「バー、酒場その他客に酒類を提供して営む営業で、営業の常態として通常主食と認められる食事を提供して営むものを除いたもの」が、深夜(午前0時〜午前6時)に営業するもの

つまり、「主にお酒を提供するお店」が「深夜0時以降も営業する」場合に、この届出が必要になります。

該当する業種の例

  • バー・カクテルバー
  • 居酒屋(深夜営業する場合)
  • スナック(接待なし)
  • ガールズバー・メイドカフェ(接待なし)
  • カラオケバー

該当しない業種の例(深夜営業しても届出不要)

  • ラーメン店・牛丼店・定食屋など主食がメインの飲食店
  • 深夜0時前に閉店するお店

「主食がメイン」の判断ポイント: 営業時間中、常に通常主食(米飯・麺類・パン類・ピザ・お好み焼き等)を客に提供していることが必要です。「深夜だけお酒メイン」「最後に茶漬けを出す」といった場合は主食メインとはみなされません。


「許可」と「届出」の違い

深夜酒類提供飲食店営業は「届出」であり、風俗営業許可のような「許可」ではありません。この違いは非常に重要です。

風俗営業許可(1号営業)深夜酒類提供飲食店営業
手続きの種類許可(事前審査あり)届出(受理されれば営業可)
接待ありなし
営業時間原則深夜0時まで深夜0時以降も可
手数料24,000円不要
営業開始許可通知後届出受理から10日後
人的欠格事由ありなし
管理者の選任必要不要

重要:同一の営業所で社交飲食店(1号営業)と深夜酒類提供飲食店を兼業することは原則として認められません。 接待営業をするか、深夜酒類営業をするか、どちらかを選ぶ必要があります。


届出が必要な2つの条件

以下の両方に該当する場合に届出が必要です。

条件①:主にお酒を提供する営業である バー・居酒屋・スナックなど、酒類の提供がメインの営業形態であること。

条件②:深夜0時以降も営業する 深夜0時前に閉店する場合は届出不要です。


届出の要件

要件① 営業禁止地域でないこと(地域要件)

住居系の用途地域では、原則として深夜酒類提供飲食店営業を行うことができません。

神奈川県条例では、住居専用地域・住居地域(準住居地域を含む)では原則として営業禁止です。 ただし、商業地域の周囲30m以内の住居地域については例外的に営業可能です。

なお、風俗営業許可と異なり、保全対象施設(学校・病院等)との距離制限はありません。

要件② 構造設備基準を満たしていること

深夜酒類提供飲食店営業の構造設備基準(風営法第32条)は以下の通りです。

  • 客室の床面積が一定基準以上であること(客室が1室のみの場合は制限なし)
  • 客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと
  • 客室の出入口に施錠の設備を設けないこと(営業所外に直接通ずる出入口を除く)
  • 営業所内の照度が一定基準(20ルクス)以下とならないように維持できる構造・設備であること
  • 騒音・振動が条例で定める数値以下であること
  • 善良な風俗環境を害するおそれのある写真・広告物・装飾等を設けないこと

ポイント: 風俗営業許可(1号営業)の照度基準(5ルクス超)と異なり、深夜酒類は20ルクス以下にならないことが基準です。薄暗い雰囲気のバーでも、最低限の明るさが必要です。

要件③ 飲食店営業許可(保健所)を取得していること

深夜酒類提供飲食店営業の届出には、保健所が発行する飲食店営業許可証の写しが必要です。届出前に必ず飲食店営業許可を取得しておく必要があります。


届出に必要な主な書類

書類備考
深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書神奈川県警察HPよりダウンロード
営業の方法営業時間・提供酒類・遊興の有無等を記載
営業所平面図
営業所求積図
照明・音響設備図
申請者の住民票本籍地記載・個人番号を消去したもの
定款・登記事項証明書法人の場合のみ
役員全員の住民票法人の場合のみ
食品衛生法の飲食店許可証の写し
用途地域証明書または都市計画図神奈川県では提出が望ましい

※風俗営業許可と異なり、誓約書・身分証明書・管理者の写真は不要です。 ※警察署によって追加書類(賃貸借契約書・使用承諾書・メニュー表等)を求められる場合があります。事前に管轄警察署に確認してください。 ※届出に際して公安委員会に納付する手数料は不要です。


届出の流れ

STEP 1:営業所の所在地確認
用途地域が営業禁止地域に該当しないかを確認します。深夜酒類は保全対象施設との距離制限はありませんが、用途地域の確認は必須です。

STEP 2:構造設備の確認
客室の面積・見通し・照度・調光器の有無を実地で確認します。内装工事前に確認しておくことで、後からの手直しを防げます。

STEP 3:飲食店営業許可の申請(保健所)
届出には飲食店営業許可証の写しが必要なため、先に保健所へ飲食店営業許可を申請します。許可証の交付まで時間がかかるため、開業スケジュールに余裕を持って動くことが重要です。

STEP 4:書類の収集・作成
住民票・飲食店許可証の収集と、平面図・求積図・照明音響設備図の作成を行います。内装施工図面をそのまま提出しても受理されません。風営法に基づいた専用図面の作成が必要です。

STEP 5:届出書の提出
営業所を管轄する警察署の生活安全課に届出書類を提出します。事前に電話で予約してから来庁することをおすすめします。

STEP 6:受領書の受け取り
届出が受理されると「受領書」が交付されます。これが届出受理の証明書となります。紛失しないよう大切に保管してください。

STEP 7:受理から10日後に営業開始可能
届出が受理された日から10日が経過すると、深夜0時以降の酒類提供営業を開始できます。

例:6月1日(月)に受理 → 6月2日を1日目として起算 → 6月12日(金)から営業開始可能

重要: 届出受理の翌日から10日間は深夜営業を開始できません。開業日から逆算して余裕を持って届出を行ってください。無届営業は50万円以下の罰金の対象となります。


届出後も続く義務

日常的な管理義務

義務内容
従業者名簿の備え付け全従業員の名簿を作成・公的証明書で確認。退職後3年間の保存義務あり
18歳未満の客の深夜立入禁止酒類を提供する飲食店は午後10時以降、18歳未満を客として立ち入らせてはならない
20歳未満への酒類・たばこ提供禁止年齢確認の徹底
客引き禁止夜10時以降、道路等での客引き・つきまとい行為は禁止
構造設備基準の維持照度・見通し等の基準を常に維持すること

変更・廃止時の手続き

手続き期限
変更届変更から10日以内。
※法人の名称・住所・代表者の氏名など登記事項証明書が必要な変更は20日以内
廃止届廃止の日から10日以内

注意: 廃止届を出さないままにすると、行政からの調査や連絡が続く場合があります。廃業時は必ず廃止届を提出してください。

カラオケ設備がある場合の注意点

カラオケ装置を設置している場合、「遊興」の扱いに注意が必要です。

  • 客が自分から歌うことを要望した場合にマイクやカラオケ装置を使用させるだけ → 遊興に該当しない
  • 不特定の客に歌うことを積極的に勧め、照明演出・合いの手等を行う → 遊興に該当する

遊興に該当する行為は深夜0時以降に行えないため、届出書の「営業の方法」欄に遊興の内容と時間帯を正確に記載する必要があります。

【特定遊興飲食店営業への注意】
DJによる演出・ショー・ダンスイベント・生演奏など、深夜0時以降に積極的に客を遊び興じさせる行為(遊興)を行いたい場合は、深夜酒類提供飲食店の届出ではなく特定遊興飲食店営業の許可が別途必要です。届出のみで遊興を行うと風営法違反となりますのでご注意ください。


書類だけで、本当に大丈夫?フロルはその先のことまで一緒に考えます。

深夜酒類提供飲食店営業の届出は、風俗営業許可に比べると手続きはシンプルですが、図面の作成・用途地域の確認・保健所との並行申請など、専門的な知識が必要な部分も多くあります。

特に以下の点は、届出前に必ず確認すべきポイントです。

  • 用途地域の確認: 営業禁止地域に該当しないか
  • 接待の有無の判断: ガールズバー・コンカフェ等で接待に該当する行為がないか
  • 図面の作成: 内装施工図面とは異なる専用図面が必要
  • 保健所とのスケジュール調整: 飲食店営業許可証の交付を待ってから届出

フロル行政書士事務所では、届出の代行だけでなく、開業前の要件確認から届出後の管理まで一括サポートしています。

  • 用途地域・構造設備の事前チェック
  • 平面図・求積図・照明音響配置図の作成サポート
  • 届出書類の作成・警察署との折衝代行
  • 飲食店営業許可(保健所)とのワンストップ対応
  • 変更届・廃止届のサポート

「届出を出したあと、何をすればいいか」まで一緒に考えるのが、フロル行政書士事務所のサポートです。


まとめ

  1. バー・居酒屋・スナック(接待なし)などが深夜0時以降も営業する場合は「深夜酒類提供飲食店営業届出」が必要
  2. 「届出」のため手数料不要・人的欠格事由なし・管理者選任不要。ただし届出受理の翌日から起算して10日経過後(受理日を含めると11日目)でないと深夜営業開始不可
  3. 接待を行う場合は深夜酒類の届出ではなく、風俗営業許可(1号営業)が必要。両者の兼業は原則不可
  4. 住居系の用途地域(準住居地域含む)では原則営業禁止。保全対象施設との距離制限はなし
  5. 届出前に飲食店営業許可(保健所)の取得が必要。スケジュールに余裕を持って準備すること
  6. 専用図面(平面図・求積図・照明音響設備図)の作成が必要。内装施工図面はそのまま使用不可
  7. カラオケ設備がある場合は「遊興」の扱いに注意。深夜0時以降の遊興は特定遊興飲食店営業の許可が必要

深夜酒類提供飲食店営業の届出をお考えの方は、まずはお気軽にフロル行政書士事務所へご相談ください。


関連記事


免責事項:本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。法令・手続きの内容は変更される場合がありますので、最新情報は神奈川県警察ホームページまたは管轄警察署にてご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。


フロル行政書士事務所

所在地:神奈川県横浜市神奈川区(東神奈川駅近く)
対応業務:会社設立・補助金申請・許認可申請・相続遺言
ホームページhttps://flor-office.com
ブログhttps://flor-office.net

お問い合わせはホームページのお問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

廣岡 慶之
フロル行政書士事務所 代表行政書士
フロル行政書士事務所 代表行政書士の廣岡慶之です。鉄道会社にて駅工事設計・官公署との調整など安全運行を支える業務に従事。その後、コンサルティング会社勤務を経て行政書士として独立。行政書士のほか、FP・IT資格・簿記を保有し、手続き支援にとどまらない経営・資産形成アドバイスが強みです。「想いを形に。未来を設計する。」をモットーに、起業から人生設計まで伴走型でサポートします。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次