キャバクラ・スナックを開業するには?社交飲食店(1号営業)の風俗営業許可を神奈川県行政書士が解説

風営法1号許可申請|フロル行政書士事務所

✏️ この記事の執筆者

フロル行政書士事務所(横浜)
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「キャバクラを開きたいけど、何から始めればいいの?」 「スナックって、普通の飲食店と何が違うの?」

接待を伴う飲食店を開業しようとすると、まず立ちはだかるのが「風俗営業許可(1号営業)」という壁です。キャバクラ・スナック・ホストクラブなど、お客さんの隣に座って接客するお店はすべてこの許可が必要になります。

この記事では、神奈川県でキャバクラ・スナック・ホストクラブなどの社交飲食店を開業するために必要な風俗営業許可(1号営業)について、要件・申請の流れ・開業後の注意点まで行政書士がわかりやすく解説します。

所長 フロル

風営法、2025年だけで6月と11月の2回改正されました😅
気づいたら情報が古くなっていた…なんてことも珍しくないので、最新情報は専門家に確認するのが一番ですよ!


目次

社交飲食店(1号営業)とは?

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)第2条第1項第1号では、社交飲食店を次のように定義しています。

「キャバレー、待合、料理店、カフェーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興または飲食をさせる営業」

つまり、「接待」を行うかどうかが、一般の飲食店と社交飲食店の分かれ目です。

具体的な業種

  • キャバクラ・キャバレー
  • ホストクラブ
  • スナック(接待あり)
  • コンカフェ(接待あり)
  • ラウンジ・クラブ
  • 料亭・待合

「接待」とは何か?

風営法上の「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいいます。

接待に該当する行為の例:

  • 特定の客の近くに座り、継続して談笑の相手になること
  • 特定の客にお酌をしたり、水割りを作ったりしながらその場にとどまること
  • 客と一緒にカラオケで歌ったり、手拍子・拍手をしたりすること
  • 客と一緒にゲームや遊戯を行うこと
  • 客の身体に接触すること(社交儀礼上の握手等は除く)

接待に該当しない行為の例:

  • お酌や水割りを作った後、速やかにその場を立ち去ること
  • カウンター内で単に客の注文に応じて酒類等を提供するだけの行為
  • 不特定多数の客に対して同時にショーや生演奏を見聴きさせること

ポイント: 「ガールズバー」や「コンカフェ」でも、スタッフが特定の客の隣に座って継続して会話をする場合は接待に該当し、風俗営業許可が必要になります。店名や業態名ではなく、実際の営業内容で判断されます。


社交飲食店と深夜酒類提供飲食店の違い

社交飲食店の開業を検討される方がよく混同するのが「深夜酒類提供飲食店営業(届出)」との違いです。

社交飲食店(1号営業)深夜酒類提供飲食店
根拠風営法(許可)風営法(届出)
接待ありなし
営業時間原則深夜0時まで深夜0時以降も可
手続き公安委員会の許可(事前)警察署への届出(営業開始10日前まで)
費用申請手数料24,000円手数料不要

重要:同一の営業所で社交飲食店と深夜酒類提供飲食店を兼業することは、原則として認められません。 接待営業をするか、深夜営業をするか、どちらかを選ぶ必要があります。


許可取得の3つの要件

要件① 人的要件(欠格事由に該当しないこと)

申請者・法人の役員・管理者が欠格事由に該当しないことが必要です。主な欠格事由は以下の通りです。

  • 破産者で復権を得ていない者
  • 1年以上の拘禁刑に処せられ、執行終了から5年を経過していない者
  • 無許可営業・不正受許可などの風営法違反、公然わいせつ・賭博・人身売買・売春防止法違反・児童買春等の罪で1年未満の拘禁刑または罰金刑を受けてから5年を経過していない者
  • 集団的・常習的に暴力行為等を行うおそれのある者
  • アルコール・麻薬・覚せい剤等の中毒者
  • 心身の故障により風俗営業を適正に行えない者
  • 風俗営業の許可を取り消されてから5年を経過していない者
  • 密接な関係を有する法人が風俗営業の許可を取り消されてから5年を経過していない者(令和7年11月改正で追加)
  • 未成年者(ただし風俗営業者の相続人で、法定代理人が欠格事由に該当しない場合を除く)

また、営業所ごとに管理者を1名以上選任する必要があります。管理者も同様の欠格事由に該当しないことが必要です。

要件② 構造設備要件

1号営業(社交飲食店)の主な構造設備要件は以下の通りです。

客室の面積 客室が2室以上ある場合、各客室の床面積が一定基準以上であることが必要です(客室が1室のみの場合は制限なし)。

見通しに関する要件

  • 営業所の外部から客室が見えないこと(窓・ガラスドアはカーテンやフィルムで対応)
  • 客室内部に見通しを妨げる設備がないこと(高さ100cm以上の仕切り・衝立等は不可)

【神奈川県の重要ポイント】 神奈川県では「客室内のどこからでも見通せること」が必要です。東京のように「いずれか1か所から見通せればよい」とはなりません。L字型の客室や柱がある物件は事前確認が必須です。

照明に関する要件

  • 客室内の照度が一定基準(5ルクス)を超えること
  • 調光器(スライダックス)は原則として認められない(規定照度を下回らない設定であれば可の場合あり)

その他

  • 客室の出入口に施錠の設備を設けないこと
  • 騒音・振動が条例で定める数値以下であること
  • 善良な風俗環境を害するおそれのある写真・広告物・装飾等を設けないこと

要件③ 地域要件(営業所の立地)

住居系の用途地域では、原則として風俗営業を行うことができません。また、学校・病院・図書館・児童福祉施設などの保全対象施設の周辺にも一定の距離制限があります。

用途地域の種別や保全対象施設との距離関係は複雑です。事前に警察署に相談しても許可の可否は教えてもらえないため、行政書士が専門的な調査を行うことが重要です。

注意: 風営法上の許可が下りても、建築基準法上の用途地域による建築制限に抵触する場合があります。特に近隣商業地域での社交飲食店営業はご注意ください。


申請に必要な主な書類

申請書類は正本1通を提出します。

書類備考
許可申請書(その1・その2)
営業の方法(その1・その2)
営業所の使用権原を疎明する書類使用承諾書・建物登記事項証明書
定款および登記事項証明書法人の場合のみ
申請者・役員全員・管理者の住民票本籍地記載・個人番号を消去したもの
誓約書・身分証明書令和7年11月改正により書式変更。
密接な関係を有する法人に係る書面法人の場合のみ。該当法人がない場合もその旨を記載した書面が必要
株主名簿の写し株式会社の場合のみ
営業所平面図・求積図営業所および客室
照明・音響配置図
周辺100m以内の地域の見取り図
用途地域証明書または都市計画図
食品衛生法の飲食店許可証飲食を提供する場合(申請時に許可証がない場合は申請書控えでの対応も要相談)
管理者の写真(3cm×2.4cm)2枚

※令和元年12月から「登記されていないことの証明書」は不要となりました。
※改正風営法により書式変更・添付書類追加されている場合があります。
※申請前に必ず最新情報を神奈川県警察のホームページでご確認ください。


申請手数料と申請窓口

申請手数料

社交飲食店(1号営業)の風俗営業許可申請手数料は原則24,000円です。

【納付方法について】
令和7年3月以降、神奈川県警察署窓口では収入証紙による納付が終了し、キャッシュレス決済(クレジットカード・電子マネー・コード決済)または納付書(金融機関・コンビニ等)でのお支払いに変わっています。窓口では現金のお取り扱いができませんので、事前にご準備ください。

申請窓口

営業所を管轄する警察署の生活安全課

事前に電話で申請予約をしてから来庁することを強くおすすめします。昼休み(12時〜13時)や月曜日の午前中は担当者が不在になりやすいため避けた方が無難です。


許可取得までの流れ

STEP 1:営業内容・所在地の確認 営業の種別(接待あり=1号営業か、深夜酒類か)と、営業所の用途地域・保全対象施設との距離を確認します。場所の要件は最初の段階での確認が最重要です。

STEP 2:物件・構造設備の確認 客室の面積・見通し・照度・調光器の有無を実地で確認します。特に神奈川県の「どこからでも見通せる」基準は物件選びの段階から意識が必要です。

STEP 3:飲食店営業許可の申請(保健所) 飲食物を提供する場合、保健所への飲食店営業許可申請が必要です。風俗営業許可申請には飲食店許可証(または申請書控え)の添付が必要なため、先に保健所へ申請しておきます。

STEP 4:書類の収集・作成 住民票・身分証明書・使用承諾書などを収集します。平面図・求積図・照明音響配置図・周辺見取り図を作成します。

STEP 5:申請書の提出 管轄警察署の生活安全課に予約のうえ来庁します。申請時点で店内設備が営業できる状態であることが前提です。

STEP 6:立入検査(申請後10日〜3週間程度) 客室の寸法・照度・見通し・設備が基準を満たしているか確認されます。検査日までに内装・照明・テーブル・椅子等の設備を整えておく必要があります。

STEP 7:許可通知(申請から概ね50〜55日) 公安委員会から電話等で許可の通知が届いた時点で、営業を開始できます。神奈川県では、許可証(書面)の受け取り前でも、通知を受けた日から営業開始が可能です。

重要: 許可の通知を受けるまでは営業を開始できません。通知前に営業を開始すると無許可営業となり、5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(法人は最大3億円の罰金)が科される可能性があります(令和7年改正で罰則強化)。

STEP 8:許可証・管理者証の受領 受領書を持参して警察署で受け取ります。許可証・管理者証は営業所の見やすい場所への掲示が義務付けられています。


許可取得後も続く義務

日常的な管理義務

義務・手続き内容
許可証・管理者証の掲示営業所の見やすい場所に掲示
従業者名簿の備え付け全従業員の名簿を作成・公的証明書で確認
18歳未満の入店禁止表示出入口に「18歳未満の入店禁止」の表示義務
営業時間の遵守原則として深夜0時まで(条例により一部地域で深夜1時まで)
20歳未満への酒類提供禁止年齢確認の徹底

変更・廃止時の手続き

手続き内容
変更承認申請客室面積・構造の変更は事前に承認申請が必要
変更届氏名・営業所名称等の変更から10日以内(法人は20日以内)
廃止届廃止の日から10日以内
苦情処理簿の備え付け深夜(午前0時以降)に営業する場合

令和7年改正で追加された遵守事項(1号営業特有)

改正風営法により、接待飲食営業(1号営業)を営む風俗営業者に対して、新たな遵守事項が追加されました。

  • 色恋営業による飲食代等の請求禁止 ホストクラブ等において、恋愛感情等を利用して客に過大な飲食代等を請求・負担させること
  • スカウトバック禁止 スカウト業者に対して報酬(スカウトバック)を支払うことによる客の誘引
  • 性風俗への誘導禁止 客に対し、売春その他の性的サービスを行わせることを目的として接触させること

違反した場合は行政処分や刑事罰の対象となります。法令を正しく理解したうえで営業することが重要です。


書類だけで、本当に大丈夫?フロルはその先のことまで一緒に考えます。

社交飲食店(1号営業)の風俗営業許可は、許可要件の複雑さと書類の専門性から、行政書士への依頼が特に多い手続きです。

特に以下の点は、開業前に必ず専門家が確認すべきポイントです。

  • 地域要件の調査:事前に警察署に確認しても許可の可否は回答されません
  • 物件の構造設備チェック:神奈川県独自の「どこからでも見通せる」基準に適合するか
  • 接待の該当性判断:「ガールズバー」「コンカフェ」等の業態でも接待に該当する場合あり
  • 保健所との並行申請:飲食店営業許可とのスケジュール調整

フロル行政書士事務所では、許可申請の代行だけでなく、開業前の要件確認から許可後の管理まで一括サポートしています。

  • 営業所の地域要件・構造設備の事前チェック
  • 平面図・求積図・照明音響配置図の作成サポート
  • 申請書類の作成・警察署との折衝代行
  • 飲食店営業許可(保健所)とのワンストップ申請
  • 変更承認申請・変更届・廃止届のサポート
  • 開業後の法令遵守事項のご説明

「許可を取ったあと、何をすればいいか」まで一緒に考えるのが、フロル行政書士事務所のサポートです。


まとめ

  1. キャバクラ・スナック・ホストクラブなど「接待」を行う飲食店は、風俗営業許可(1号営業)が必要
  2. 「接待」とは特定の客の近くに座り継続して談笑・お酌等をすること。店名・業態名ではなく実態で判断される
  3. 社交飲食店(1号営業)と深夜酒類提供飲食店は原則として兼業不可。どちらで開業するかを明確にすること
  4. 許可要件は①人的要件、②構造設備要件、③地域要件の3つ。神奈川県では客室内のどこからでも見通せることが必要
  5. 申請から許可まで概ね50〜55日。神奈川県では許可通知日から営業開始可能
  6. 令和7年改正により、色恋営業による請求禁止・スカウトバック禁止等の遵守事項が追加された
  7. 地域要件の調査・構造設備の事前確認は行政書士への依頼が安心

社交飲食店の開業をお考えの方は、まずはお気軽にフロル行政書士事務所へご相談ください。


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免責事項:本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。法令・手続きの内容は変更される場合がありますので、最新情報は神奈川県警察ホームページまたは管轄警察署にてご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。


フロル行政書士事務所

所在地:神奈川県横浜市神奈川区(東神奈川駅近く)
対応業務:会社設立・補助金申請・許認可申請・相続遺言
ホームページhttps://flor-office.com
ブログhttps://flor-office.net

お問い合わせはホームページのお問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

廣岡 慶之
フロル行政書士事務所 代表行政書士
フロル行政書士事務所 代表行政書士の廣岡慶之です。鉄道会社にて駅工事設計・官公署との調整など安全運行を支える業務に従事。その後、コンサルティング会社勤務を経て行政書士として独立。行政書士のほか、FP・IT資格・簿記を保有し、手続き支援にとどまらない経営・資産形成アドバイスが強みです。「想いを形に。未来を設計する。」をモットーに、起業から人生設計まで伴走型でサポートします。
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