会社設立後に必要な手続き一覧

会社設立後に必要な税務署・年金事務所などへの届出手続きを一覧で解説するフロル行政書士事務所のブログ記事アイキャッチ画像

✏️ この記事の執筆者

フロル行政書士事務所(横浜)
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「登記が終わったから、もう会社設立の手続きは全部終わり…ですよね?」

「税務署にも届出が必要って聞いたけど、何をいつまでに出せばいいの?」

「従業員を雇うことになったら、また別の手続きがあるって本当?」

法務局での設立登記が完了すると、多くの方が「これでひと段落」とホッとされます。しかし実は、登記が完了した瞬間から、税務署・都道府県・市区町村・年金事務所など、複数の窓口への届出ラッシュが始まります。しかも提出期限は書類ごとに異なり、うっかり忘れると青色申告の税制優遇を受けられなくなったり、思わぬ延滞税が発生したりすることもあります。今回は、会社設立後に必要な手続きを、提出先・期限とあわせて一覧で整理していきます。

所長 フロル

登記が終わってひと安心…と思いきや、実はここからが手続きラッシュなんです!一つずつ一緒に整理していきましょう🌸

目次

会社設立後の手続きは「登記」だけで終わらない

会社設立後に必要な届出は、大きく分けると次の4系統があります。

  • 税務署(国税に関する届出)
  • 都道府県・市区町村(地方税に関する届出)
  • 年金事務所(社会保険に関する手続き)
  • 労働基準監督署・ハローワーク(従業員を雇用する場合の労働保険手続き)

加えて、法人名義の銀行口座開設や、業種によっては別途の許認可申請も必要になります。それぞれ見ていきましょう。

⚠️ 税務署に提出する書類と期限

まず対応すべきなのが、本店所在地を管轄する税務署への届出です。主な書類と期限は以下のとおりです。

書類名提出期限備考
法人設立届出書設立の日から2か月以内定款のコピー・登記事項証明書等を添付
青色申告の承認申請書設立の日から3か月を経過した日と最初の事業年度終了日の前日のいずれか早い日まで提出しないと白色申告扱いとなる
給与支払事務所等の開設届出書開設の日から1か月以内役員報酬を支払う場合も対象
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書任意(提出した翌月納付分から適用)従業員が常時10人未満の場合、源泉所得税の納付を年2回にまとめられる

💡ポイント:青色申告の承認申請書を出し忘れると、赤字の繰越控除(欠損金の繰越控除)や特別償却などの税制優遇が一切受けられなくなります。設立初年度から赤字になりやすいスタートアップにとっては特に大きな影響があるため、登記完了後は最優先で対応しましょう。

都道府県・市区町村への届出

国税とは別に、都道府県税事務所と市区町村役場(横浜市の場合は市税事務所等)にも、それぞれ法人設立に関する届出書(地方税用)を提出する必要があります。提出期限は自治体によって異なり、設立から15日以内としている自治体もあれば、1か月以内としている自治体もあるため、本店所在地の自治体HPで必ず確認してください。添付書類として定款の写しや登記事項証明書を求められるのが一般的です。

⚠️ 社会保険(年金事務所)の手続き

意外と見落とされがちなのが、年金事務所への届出です。株式会社・合同会社などの法人は、代表者一人だけの会社であっても、原則として健康保険・厚生年金保険の「強制適用事業所」となります。そのため、健康保険・厚生年金保険 新規適用届を、事実発生から5日以内に年金事務所へ提出する義務があります。

「一人社長だから社会保険は関係ないと思っていたら、設立から少し経って年金事務所から案内が届いて驚きました」というご相談は少なくありません。役員報酬をゼロにしていても、原則として適用除外にはならないため注意が必要です。

なお、社会保険(健康保険・厚生年金保険)に関する新規適用届の作成・提出代行は、社会保険労務士の独占業務であり、行政書士が代理で行うことはできません。フロル行政書士事務所では会社設立に伴う登記関連書類の作成支援や許認可申請等をサポートしておりますが、社会保険・労働保険の手続き代行については、提携の社会保険労務士をご紹介する形になります。

従業員を雇用する場合:労働基準監督署・ハローワークへの届出

従業員を一人でも雇用する場合は、社会保険とは別に、労働保険(労災保険・雇用保険)の手続きも必要になります。

書類名提出先提出期限
労働保険 保険関係成立届労働基準監督署雇用した日の翌日から10日以内
労働保険概算保険料申告書労働基準監督署雇用した日の翌日から50日以内
雇用保険適用事業所設置届ハローワーク設置の日の翌日から10日以内
雇用保険被保険者資格取得届ハローワーク雇用した月の翌月10日まで

⚠️これらの労働保険に関する手続きの代理も、社会保険労務士の独占業務に該当し、行政書士が代理で行うことはできません。従業員を雇用する予定がある場合は、早めに社会保険労務士へ相談しておくと安心です。

法人口座の開設

税務・社会保険関係の届出と並行して進めておきたいのが、法人名義の銀行口座開設です。おおまかな流れをSTEP形式で整理します。

STEP1:必要書類を準備する

登記事項証明書、法人の印鑑証明書、定款の写し、代表者の本人確認書類などを揃えます。

STEP2:金融機関へ相談・申込を行う

メインバンクとして利用したい金融機関の窓口またはネット申込フォームから口座開設を申し込みます。

STEP3:審査を受ける

事業の実態(事業計画、ホームページ、事務所の有無など)について確認されることがあります。

STEP4:口座開設・資本金の振込確認

審査完了後、口座が開設され、資本金の払込先として利用できるようになります。

💡ポイント:近年、法人口座の開設審査は年々厳格化しており、設立直後のペーパーカンパニーのような状態では開設を断られるケースも増えています。事業計画書や取引予定先の資料を準備しておくと、審査がスムーズに進みやすくなります。

許認可が必要な業種の場合はさらに注意

飲食店、建設業、古物商、風俗営業などを営む場合は、上記の税務・社会保険関係の届出に加えて、業種ごとの許認可申請も必要です。許認可の種類によっては、法人の登記内容(目的欄の記載など)が要件に関わってくることもあるため、会社設立の段階から許認可の要件を見据えて準備を進めることが重要です。

まとめ

会社設立後に必要な手続きを振り返ると、次のようになります。

  • 税務署へ:法人設立届出書(2か月以内)、青色申告の承認申請書(原則3か月以内)など
  • 都道府県・市区町村へ:法人設立届出書(地方税用、自治体ごとに期限が異なる)
  • 年金事務所へ:健康保険・厚生年金保険 新規適用届(5日以内)
  • 従業員雇用時は労働基準監督署・ハローワークへも届出が必要
  • 並行して法人口座の開設準備も進める

登記が完了したところがゴールではなく、そこからが手続きの本番です。期限を一つひとつ確認しながら、抜け漏れのないように進めていきましょう。手続きが複雑で不安な方は、専門家に相談しながら進めるのが安心です。

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免責事項

本記事の内容は、令和8年9月時点で施行されている法令等に基づいて作成しています。税制・社会保険・労働保険に関する各種届出の期限や要件は、法令改正や自治体・所轄官庁の運用により変更される場合がありますので、最新情報は所轄の税務署・都道府県税事務所・市区町村役場・年金事務所・労働基準監督署・ハローワーク等に必ずご確認ください。また、本記事中で触れた社会保険(健康保険・厚生年金保険)および労働保険(労災保険・雇用保険)に関する手続きの代理・代行は社会保険労務士の独占業務であり、行政書士の業務範囲には含まれません。フロル行政書士事務所では、これらの手続きについて提携の社会保険労務士をご紹介する形で対応しております。

廣岡 慶之
フロル行政書士事務所 代表行政書士
フロル行政書士事務所 代表行政書士の廣岡慶之です。鉄道会社にて駅工事設計・官公署との調整など安全運行を支える業務に従事。その後、コンサルティング会社勤務を経て行政書士として独立。行政書士のほか、FP・IT資格・簿記を保有し、手続き支援にとどまらない経営・資産形成アドバイスが強みです。「想いを形に。未来を設計する。」をモットーに、起業から人生設計まで伴走型でサポートします。
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