代襲相続とは?孫が相続人になるケース

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フロル行政書士事務所(横浜)
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「親より先に、実は自分の子どもが亡くなっていた…このとき、孫は相続人になるの?」
「疎遠だった祖父が亡くなり、突然『あなたにも相続権がある』と言われて戸惑っている」
「代襲相続と相続放棄って、何がどう違うの?」

相続の相談を受けていると、こうした「代襲相続(だいしゅうそうぞく)」に関するご質問は決して珍しくありません。親族関係が複雑になるほど、誰が相続人になるのかが分かりにくくなるのが実情です。この記事では、代襲相続の基本的な仕組みから、孫が相続人になるケース、実務上の注意点までを行政書士が分かりやすく解説します。

所長 フロル

代襲相続、名前は難しそうだけど仕組みはシンプルなんです。「本来相続するはずだった人がすでに亡くなっていたら、その子どもが代わりに相続する」というルール。でも落とし穴もあるので、一緒に整理していきましょう!

目次

代襲相続とは何か

代襲相続とは、本来相続人になるはずだった人(被代襲者)が、被相続人(亡くなった方)よりも先に死亡している等の事情により相続権を失っている場合に、その人の子や孫が代わりに相続人となる制度です。民法887条2項・889条2項に規定があります。

典型的なのは、次のようなケースです。

祖父Aさんが亡くなりました。Aさんには長男Bさんがいましたが、Bさんは既に3年前に病気で亡くなっています。Bさんには子ども(Aさんから見て孫)のCさんがいます。この場合、Cさんが「代襲相続人」としてBさんの相続分をそのまま引き継ぎ、Aさんの遺産分割協議に参加することになります。

Cさんからすると、普段祖父とほとんど交流がなかったにもかかわらず、ある日突然「相続人の一人です」と連絡を受けて驚く、というのはよくある実例です。代襲相続人であっても、他の相続人と同じく遺産分割協議への参加や実印・印鑑証明書の提出が必要になるため、疎遠であっても無視することはできません。

代襲相続が発生する3つの原因

代襲相続が発生するのは、被代襲者に次の3つの事情のいずれかがある場合に限られます。

原因内容
①相続開始以前の死亡被相続人より先に、本来の相続人が死亡している場合
②相続欠格被相続人を殺害した、遺言書を偽造したなど、法律で定められた欠格事由に該当し相続権を失った場合
③相続人の廃除被相続人への虐待・重大な侮辱などを理由に、家庭裁判所の手続きで相続権を奪われた場合

⚠️ 相続放棄では代襲相続は発生しない

ここが最も誤解されやすいポイントです。相続放棄をした人は「初めから相続人でなかった」ものとみなされるため、その子どもへの代襲相続は発生しません。例えば、長男Bさんが借金の多い相続を避けるために家庭裁判所で相続放棄をした場合、Bさんの子どもCさんが代わりに相続人になることはなく、そのままBさんの家系は相続から外れます。

「親が放棄したから、代わりに自分(孫)が相続人になるのでは」と誤解して手続きを進めてしまうと、後々のトラブルにつながりますので注意が必要です。

代襲相続できる範囲は「子の系統」と「兄弟姉妹の系統」で異なる

代襲相続は、被代襲者が誰であるかによって、代襲できる範囲(世代の広がり)が異なります。

被代襲者代襲できる人再代襲(さらにその子への相続)
被相続人の子孫孫も死亡していればひ孫へと無制限に続く
被相続人の兄弟姉妹甥・姪甥・姪の子には再代襲しない(一代限り)

💡 甥・姪の代襲相続は一代限り

被相続人に子も親もおらず、兄弟姉妹が相続人になる場合において、その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、甥・姪が代襲相続人になります。ただし、この場合の代襲は一代限りとされており、甥・姪も既に死亡している場合、その子(被相続人から見て甥・姪の子)に再代襲することはありません。昭和55年の民法改正で、血縁の薄い遠い親族にまで相続権が広がりすぎないよう制限された経緯があります。

代襲相続人の相続分(取り分)

代襲相続人が受け取る相続分は、被代襲者が本来受け取るはずだった相続分と同じです。代襲相続人が複数いる場合は、その相続分をさらに人数で均等に分けます。

例:被相続人Aさんの相続人が、長男Bさん(既に死亡)の子であるC・D(孫2人)と、次男Eさんのケース。本来Bさんが2分の1を相続するはずだったところ、C・Dはこれを2分の1ずつ、つまり全体の4分の1ずつを相続します。Eさんはそのまま2分の1を相続します。

代襲相続が絡む相続手続きの進め方

代襲相続が発生している相続では、通常よりも確認すべき事項と収集する戸籍の範囲が広くなります。実務では、次のような順序で進めます。

STEP1:相続人の範囲を確定する

被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し、子や兄弟姉妹の中に既に死亡している人がいないかを確認します。

STEP2:被代襲者の死亡・欠格・廃除の事実を確認する

代襲原因となる死亡の事実は、被代襲者の死亡が記載された戸籍(除籍)謄本で確認します。欠格・廃除の場合は、それを証明する審判書等が必要です。

STEP3:代襲相続人を特定し、戸籍を収集する

代襲相続人(孫・甥姪)についても、本人であることや被代襲者との親子関係を証明する戸籍を追加で取得します。

STEP4:代襲相続人を含めて遺産分割協議を行う

代襲相続人も他の相続人と同じ権利を持つため、遺産分割協議書への署名・実印の押印・印鑑証明書の提出が必要です。連絡先が分からない、疎遠で協議に応じてもらえないといった場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

まとめ

代襲相続は、「本来の相続人が被相続人より先に死亡・欠格・廃除により相続権を失っていた場合に、その子や孫が代わりに相続人になる」制度です。相続放棄の場合は代襲相続が発生しない点、兄弟姉妹の代襲は甥・姪までの一代限りである点は、特に間違えやすいポイントですので押さえておきましょう。代襲相続が絡む相続は、戸籍収集の範囲が広がり、疎遠な親族との連絡調整も必要になるため、通常の相続より手続きが煩雑になりがちです。少しでも不安を感じたら、早めに専門家に相談することをおすすめします。

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免責事項

本記事の内容は、投稿日(令和8年9月)時点の情報に基づいて作成しています。法令や制度は改正される可能性がありますので、実際の手続きにあたっては最新の情報をご確認いただくか、専門家にご相談ください。

廣岡 慶之
フロル行政書士事務所 代表行政書士
フロル行政書士事務所 代表行政書士の廣岡慶之です。鉄道会社にて駅工事設計・官公署との調整など安全運行を支える業務に従事。その後、コンサルティング会社勤務を経て行政書士として独立。行政書士のほか、FP・IT資格・簿記を保有し、手続き支援にとどまらない経営・資産形成アドバイスが強みです。「想いを形に。未来を設計する。」をモットーに、起業から人生設計まで伴走型でサポートします。
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